りす組の子どもたちがガーゼタンポを使って、ポンポンポンと色付けを楽しんでいます。
遠くにある容器の絵の具に身を乗り出して手を伸ばしています。
どの顔も真剣な表情で、目の前にある活動にしっかりと気持ちを向けていることが伝わってきます。
実はこれ、七夕飾りの「たんざく」になるそうです。
出来上がった絵を先生たちが適当な大きさに切るということなのですが、おそらくこの時点で、「たんざく」をイメージしている子はいないと思います。
これまでにも、りすぐみでは、あじさいやかき氷をガーゼタンポでポンポンしてきました。
もちろん、毎回導入はしますし、先生のお手本もありますが、目の前にない実物をイメージするというのは、なかなか難しいことなのです。
ましてや「たんざく」となると、それ自体が???という子も少なからずいるでしょうから。
それでも「ムズカシイ」「ワカラナイ」「ヤリタクナイ!」とならないのは、なぜでしょうか?
それは、目の前にあるこの活動そのものが魅力的だからではないでしょうか。
絵の具をつけて、ポンポンポン。
タンポを使って絵の具や紙に働きかけることによって、紙に色がついたり、模様が絵描かれたり。
自分がしていることの一つひとつが「ナンデダロウ?」なのです。
だから、タンポの先っちょを眺めたり、タンポから滴り落ちる絵の具を眺めたりしながら、悩み、考えます。
だから、「モウイッカイ」と手を伸ばすのです。
でも、この悩みは、子どもにとって決して苦しみではなく、おもしろさであり、楽しみなのです。
先生のお膝があれば、興味のあることに手が伸びます。
「ヤッテミタイ」という子どものねがいをどうしたら叶えられるだろう…。
いつも、私たちに突きつけられている、重大な課題なのです。
あら、眠たそう(^^;)
それでも、「ヤッテミタイ」のです。
どうしたら、子どもの興味を引き出し、「ヤッテミタイ」を膨らませ、実現できるのか?
療育の目標の一つは、常にここにあります。
イメージなどなくても、見通しなどぼやけていてもよいのです。
まずは、目の前にあることが、「オモシロソウ」「ヤッテミタイ」と思えることを大切に…(*^^*)