たんぽぽでのお昼ごはんの場面。お休みも多くて、5人でテーブルを囲みます。もう家族の食卓です。
お肉を求めて、ウロウロとしはじめていたKくん。「食べよう」と先生の声はかかるものの答えるそぶりはありません。それでも、表情はとても穏やかで、周りの様子をみているんです。
他の子も、それぞれにマイペースで食べているのですが、Rくんが食べ終えたお皿を先生に見せて、訴えていました。「たべたよ~」と伝えているというよりかは、「食べたけぇ、もういっぱい、くれぇやぁ~」という意味がこめられているような訴えでした。
それでも、先生は「よお、食べたねぇ」と声をかけます。
そのタイミングで、ウロウロしていたKくんが、Rくんを見つめながら、拍手をしているんです。
嬉しそうに力強い、拍手なんです。
あら、KくんもRくんのことを喜んでくれているようでした。真意はともかく、先生は、「Rくん、からっぽになったんだって。すごいねぇ」とKくんに向って伝え、一緒に拍手をしました。
Kくんの発信したことを、意味あることに変えて行けるチャンスでもありました。
なかなかご飯を食べるのに時間がかかるKくん、偏食のKくん、歩き回っているKくんですが、きっと、みんなのことを見ながら、『食べていることがいいことだ』『喜ぶことだ』『うれしい時には手をたたくんだ』そんなことを感じているんでしょうね。
とても、しあわせな気分になる一場面でした。