レジャーシートの上で、シャボン玉を吹いている子どもたちを前に、手を顔にあてて何やらやっているHくん。
何をしているのかと思いきや、どうやら、カメラを向けているようです。
子どもたちの姿を撮っている先生を見ていたからでしょうか?
ただただ、カメラを撮る真似をしているわけではないようです。
シャボン玉を吹いているRくんに、Sちゃん。ブランコをしているKくんに、Iせんせい。
ちゃんと、相手を写しているんです。相手がやっていることを写しているんです。
ただの先生の物まねではなく、Hくんなりに写そうと思うイメージ(シャボン玉をしているRくんを写そう等)していることがあるんです。
そのHくんの描いているイメージを、引き出してあげることが大切です。
「Hくん、何、撮ったの?」とカメラの手をのぞく素振りをしてみます。言葉で答えてくれるわけではありませんが、手を差し出して、まるで画面を見せてくれているようです。
すかさず、「せんせい、ピースしとったね」「Rくんが写っとるね」と、あたかも写真を見ているように言葉にします。その言葉通りにHくんが思いながらカメラの手を向けたかは定かではありませんが、「Rくん、おった」と言葉にしてくれます。
こうして、写真を撮ったイメージを共有していくことができます。
このやりとりで培ったイメージを朝の会で尋ねてみます。
「今日は何してあそんだの?」その時に、カメラのポーズなどしたら、最高の振り返りになります。
「Rくんがおった」「せんせいがピースした」なんて、言葉になるとなおさら、振り返りの言語化になっていきます。こうした取り組みが、家庭訪問の中で、お伝えした個別支援計画に盛り込まれています。
なにげない、遊びや生活の中には、意図のある取り組みが隠されているんですよ。