はじめての身体測定を、教室でしていた すみれさん。
1人ずつ、呼び出しての測定をしていたのですが、Sくんは強く拒否していました。
そりゃあ、そうです。前で、『アンパンマンの絵かき歌』や『くいしんぼうのゴリラ』をしているのに、「他のことをしなさい!」というのは、理解できません。納得できません。
いくら言っても座っている椅子から動こうにも動けないんです。
その気になるためには、歌や紙芝居でごまかして(ここでは、身体測定をごまかしてしたわけではなく、子どもたちの気持ちを崩さずに行うことがねらいだったんです)身体測定をするのではなく、『身体測定は、こうするものなんですよ』と知らせることが大切になってきます。
今まで見ていた紙芝居ではなく、身長計・体重計を前に出して、みんなに見えるようにしました。
もう計った子を呼んで、もう一度計ってみせます。一度やった子は遊び感覚なんです。
台の上に乗ると、なんか、頭にのっかってきたり、数字が写ったり。先生が「すごい」なんて、喜んで声をかけてくれるので、楽しいことに感じます。
それを見ていたSくん。自分から、秤に乗ってきました。あれだけ、嫌がっていたのに、自分からやってきました。その気になると、なんなく、こなしてくれました。
できるようになることは、大人としても、うれしいことなんですが、できることがねらいではなく、その気になることが、大切なんだと思います。
『その気になる』取り組みが、草笛の生活にはたくさんありますからね。