運動会、子どもたち、よく頑張りましたね。
簡単に“よく頑張った”と言ってしまうのですが、実は、子どもたちの中には、いろんな思いがめぐっていたと思います。
ビデオ撮影を通して、見えてきたMくんの思いを探ってみたいと思います。
Mくん、去年は何をするのもドキドキ!一歩足を出すのも、前を見るのもつらいという思いでした。
今年は、練習の中で、課題を取り組むことに対しての不安はないわけではありませんでしたが、周りの子どもたちとともに、気持ちを高めている姿だったと思います。
かけっこ、いきなり、気持ちを向けていかなくてはいけない順番です。
Mくんの苦手な大勢の視線の中でです。
気持ちが揺らぎます。不安の中、一歩ずつ一歩ずつ前に進んでいきました。かけっこかどうかといえば、走ってはなかったかもしれませんが、自分で進み続けたことに価値があるのだと思いました。
競技!
ここでは、きりんさんたちが大きな声で大合唱!
やっている子の応援の意味もあれば自分を鼓舞する意味もあります。Mくんも一生懸命、奮い立たせていたに違いありません!
いざ、スタート。不安の中でも、自分のすべきことを頭におきながら進んでいきます。自分ですべきことがちゃんと分かっていて、自分ですることに、意味を持っているMくん。
人の手を借りてするのではなく、“自分で(一人で)やりきる”ことをめざしているんです。
自分でやりたいという思いは、思ったほど簡単ではありません。
不安だったり、あせりだったり、評価だったり、いろんなことを感じます。
すぐに、鉄棒にむかえるものではありません。
手を貸そうものなら、振りほどかれてしまいます。葛藤が渦巻いています。
自分の手でやり遂げたいんです。
「がんばれ~」と声援がとびます!十分頑張ってるので、「がんばっとるぞ~!」が本当は正解かもしれません。
笑えるような場面ではなく、本当に、一人でやりきることのエネルギーのすごさを現している姿なのではないでしょうか?
最後は、赤い重りを選び、ひもにつなぎ、ウヒアハを倒しました。
運動会って、できることが目につきます。
できることが達成感に思われます。ですが、できることを感じているかどうかは、やっている本人なんですよね。Mくんの“できること”は、Mくんの中にあったのでしょう。そのMくんのもつ“できること”に向かって、頑張っていたように思います。
朝、おじいちゃんに、「がんばる!」と話していたMくん。
『自分の目標に向かって、頑張った』と思います。