今年も早いもので、残すところ一ヶ月となりました。あしび園の玄関周りもクリスマスの飾りつけをしました。ほっと一息、師走の忙しさがちょっと和むといいなと思います。楽しいイベントが続く12月ですが、体調管理に気を付けながら過ごしましょう。
今回は、11月に年中児さん、年長児さんのクラスで楽しんだ、お店屋さんごっこを紹介します。
あしび園の活動は、1ヶ月同じテーマで行います。初めての活動が苦手な子どもたちにとっては、第1週目より2週目、3週目と、だんだんと見通しが持てるようになり、自分から楽しさを見つけて遊びに向かっていく力を引き出したいと考えています。月初めに一ヶ月の流れを先に伝えることで、見通しを持って楽しめるよう計画してみました。
あるクラスは、お弁当の具材を買うお買い物ごっこに向けて準備を進めます。
第1週目は、おにぎり作りです。最初におにぎりの具材3種類(梅、昆布、鮭など)を選んでハサミで切った後、新聞紙を丸め、コーヒーフィルターで包んでテープで止め、具を貼ってのりを巻いて出来上がりです。具をちょっと見せてのりを巻く調整がポイントだったようですよ。
第2週目は、タコさんウィンナー、ミートボール作りで、タコさんの足を鉛筆で巻くのはお母さんの役割でしたが、くるっと丸まる様子に子どもたちが興味を示してチャレンジ。そうそう、ミートボールはこぼれないようにアルミホイルの入れ物が必要ですね。みんなの出来上がりも気になります。
第3週目は、いよいよお買い物をして、買ったおかずやおにぎりをお弁当箱に詰めていきます。今回のお店屋さんはお母さんたちです。お金は、値札に書いてある絵と同じ枚数のお金でお支払い。自分で買った材料を確認しながら、買いすぎてないかな?買い忘れはないかな?と念入りにチェックしていましたよ。
買い物が終わると、お弁当箱に自分で詰めていきます。美味しそうな具材を手に持ち、出したり入れたりレイアウトに悩んだり、色どりのバランも使ってみたり。いつもお母さんが作ってくれているお弁当をイメージしていたのでしょうか?
思い思いのお弁当が出来上がったところで、お天気もよいので、デッキに出てたべようか?とご提案。
デッキにブルーシートを敷いて、小春日和の中で、ピクニック気分を楽しめました。
気分が高まった子ども達。そのままいつものおやつタイムもデッキでということに。楽しいお買い物ごっことなりました。
一方で、別のクラスでは・・・・同じお買い物ごっこでも、カレーの材料を買いに行こうというテーマで、最初は人参やジャガイモ、お肉(ミンチ)を製作し、次の週は、カレールウとお金の製作で、3週目でお買い物です。
4週目で、カレー作りをしました。食が細いYくんもみんなと作ったカレーは美味しかったようで、完食することができました。
どんなお店屋さんや製作だとみんなで楽しめる活動になるのか、日々のクラスの様子や発達に合わせて計画を立てています。子どもたちに分かりやすく、やってみてできた手応えにつながっていける活動がこれからも楽しめていけたらと思います。
🌲あしび日和🌲
気が付けば12月。今年も、残すところあと半月あまり。あしび園は、すっかりクリスマスモードです。
4月から8カ月が経ち、4月はじまりの子ども達の様子もずいぶん変わってきました。随時、新入園の子どもさんもいますが、先輩園児やおうちの方が、園生活の流れに慣れて、活動に期待し、楽しめるようになると、よきお手本になります。
あしび園に初めてくる子の多くは、興味や楽しめる遊びが偏っていることが少なくありません。園庭に出ても、大好きなミニカーがなければ楽しみがない、走り回ってばかりで、いざ教室に入るとなると気持ちがなかなか切り替わらない、そんな姿も見られます。
あの手この手で遊びに誘うものの、なかなかこちらの思いは届かず、す~っとその場を離れてしまう、そんなこともあります。おうちの方も、どうしたものかと途方に暮れて、後ろからついていくか見守るしかないということもしばしば。
先日のひかり園の講演会で、近藤直子先生が、「大人が“こだわり”っていうのは、子どもが“とっても好きなこと”なんだよねぇ」と、おっしゃいました。ミニカーが大好きで、走ることがとっても好きというように捉えれば、よいのだと。それならば、大好きなミニカーで、一緒にあそべばいい。とっても好きな走ることをともに楽しめばいい、ということなのです。
子どもの好きなものを大人も好きになって、一緒に楽しいねって思ってくれることで、子どもは安心してあそび、共感してくれる人を大好きになるでしょう。それが、世界を広げていくための大切な「はじめの一歩」なのだと思います。好きなものを通して人を知り、その人を通して「なんだろう?」」と興味をもったり、あんなふうにしてみたいと、要求が高まったり、ちょっとやってみようかなと思うことで、楽しみが広がっていったりするのだと思います。
どうか、あしび園で過ごす時間の中で、子どもの楽しんでいることを一緒にじっくりと楽しんでください。たとえ、みんなと同じことでなくても、一緒にできなかったとしても、「だいじょうぶです!」今は、その子の「好き」を大切にしていきましょう。そして、あしび園が、子どもさんにとって、とっても楽しみな場所になって、親子で心を弾ませて通ってきてくれることが、私たちのねがいなのです。(園長)