3月になってもまだ朝夕は冷え込みますが、昼間は、陽ざしが届けばぽかぽかと暖かい日も増えてきました。いよいよ今年度も残りわずかとなりました。様々な活動の様子を振り返りながら、成長した子どもたちの姿を喜び合いたいと思います。
今回は、2月の活動をお伝えします。
🌱2/12(水)にあしび園で公開療育が行われました。
広島県東部幼児通園療育機関協議会(幼通協)主催の研修会で、加盟施設から11施設から参加があり、あしび園の療育を見学され、午後から一緒に学びあいました。
当日の朝は、思いがけない降雪で、園庭はあっという間に真っ白になりました。子どもたちは、めったにない光景にはしゃぎ、寒さも忘れて駆け回り、いつも通りの姿を見てもらうことができました。参加された方々からは、「保護者も子どもも楽しんでいる姿が素敵だった」という感想がたくさん寄せられました。
水曜日にご利用の皆さん、ご協力いただきましてありがとうございました。
🌱鬼遊び
2月と言えば”節分”ですね。あしび園では4.5歳児クラスが、鬼のお面づくりや玉入れ豆まき、追いかけ豆まきなどクラスの様子に合わせた遊びで楽しみました。あるクラスでは、途中で青鬼が登場!子どもたちは、怖いけれども勇気を振り絞って、強い心で立ち向かいました。
まあ!なんて力強いこと!!
🌱箱積み木遊び
取り組み始めた頃は、高く積み上げたられた塔を手当たりしだいに倒しまくっていた子どもたちも、友だちが素敵なおうち(のようなもの)をつくっていると、壊すのも気が引けたのか、そこには手も足も出しません。すると、次第に友だちが高い塔をつくるのを見て、「ジブンモ」と、積み上げてみる姿に変わっていきました。おうちの人や先生に倒れないように支えてもらったり、高いところに載せる時には抱っこしてもらったりしながら、高く積み上げることの楽しさや手応えを感じられるようになっていきました。
初めは倒しまくっていたAくん。高く積めた出来栄えにご満悦でしたよ。
箱積み木遊びの最後は、みんなで壁を作って3.2.1GOー!の掛け声でみんなで倒します。壁が出来上がるまで待てない子たちも、一斉に倒すおもしろさが分かりだすと期待しながら待っています。
おうちづくりが楽しかったYくん(左端)は、壁倒しが始まってもなかなか気持ちが向きません。
お母さんの誘いかけにも応じませんでしたが、実は、Yくんは、最後までみんなを見ていました。
みんなもYくんの思いを受け止め、無理に誘いかけることをせずに見守りました。
さて、Yくんはどうするのでしょうか…
さあ。いよいよお片付けです。
大きな箱が登場すると、Yくんもすっと気持ちを切り替えて、積木を運び始めました。
Yくんなりに、納得したのだと思いますが、大きな箱に片づけるということもまた、魅力的だったのではないでしょうか。
自分の手で道具やおもちゃを納めながら、気持ちも納めます。だから、片付けも大切な活動の一つなのです。
🌱クッキング
4月から繰り返し行ってきたクッキングも、回数を重ねるごとに楽しみにつながり、自分で材料を机まで運んだり、慣れた手つきで混ぜ合わせたりします。おうちの方も、我が子を信頼して見守る様子がとっても微笑ましい光景です。また来年度も美味しい!楽しい!クッキングを計画したいと思います。
💛あしび日和💛
あしび園では、子どもさんの年齢や発達を考慮してひと月ごとに活動の計画を立てていきますが、季節や伝統的な行事を取り入れた活動も意識しています。初夏には園庭で、盛大に泥んこ遊びが繰り広げられ、7月にはプール遊びに突入し、8月末までたっぷり楽しみます。秋は、園外に出て自然を味わいながら、どんぐりや落ち葉を拾って、製作や遊びにつなげたり、園庭では、乗り物遊びやマテマテあそびが盛大に行われるようになります。冬になると、12月にはサンタクロースが、2月には鬼がやってきます。先日のように思いがけず雪が降れば、まさに冬ならではの楽しさを味わうことができます。今年はとりわけ、少し冬らしい冬でしたね・・・
積木あそびは、年齢によっていろいろと遊び方を変えることで楽しみが広がります。例えば、2,3歳のクラスであれば、積んでは倒すから始まって、高い塔をつくる。それぞれがつくったものをつなげる。それをみんなで壊すというあそび方ができますし、実際に子どもたちがやったように低く積んで囲むということもできます。子どもとしては、単に高く積むのが怖いから低く積むのかもしれませんが、大人がそれを「おうち」と意味づけることで、楽しみ方が変わるかもしれません。一方で、4,5歳のクラスであれば、基地ができるかもしれません。子どもたちは、それを「基地」だと意味づけたり、初めからイメージをもって「基地をつくろう!」とするかもしれません。偶然や大人の仕掛けによるものではなく、子ども同士が協働して、見通しをもって何か一つの大作をつくり上げることもできると思います。
積木遊びでも、泥んこ遊びでも、乗り物遊びでも、年齢が違えば楽しみ方が変わりますし、個々に見れば、一年の中でも子どもの姿は変わっていきます。なぜならそれは、子どもが発達するからです。そして、そこには必ず、発達の力を引き出す取り組みがあります。それが、「療育」です。子どもの姿をていねいに捉えながら、その内面をていねいに探りながら、私たちは、子どもたちの発達する姿に出会いたいというねがいを持ちながら、明日からの療育も全力で楽しんでいきたいと思います。 (園長)