園庭のプランターにチューリップの花が咲き、春の訪れを感じるこの頃です。
あしび園は今年度から新園舎となり新たなスタートを踏み出しました。ピカピカの園舎には総勢120名の親子が通ってきてくれました。1年を振り返ると本当にあっという間です。
春の心地よい日差しの中でダイナミックに遊んだ泥んこ遊び、夏の暑い日に入ったプール、秋には明王院の山に登り、冬にはサンタクロースがあしび園に遊びに来てくれました。振り返るとどれも楽しい思い出です。そんな楽しい経験をくぐる中で、好きな遊びが見つかったり、人と一緒に遊ぶ楽しさを感じたり、自分でできることに手ごたえを感じたり、時には上手くいかない自分にヤキモキしたり・・・といろいろな思いが子どもたちの中に育ってきました。そして3月は1年の締めくくりの月。あしび園でもいろいろな場面で締めくくりを行ってきました。
🌸お別れ会遠足🌸
今年度は午前、午後ともにあしび園の近くにあるエフピコに行きました。家族で遊びに行くとはまた違う、集団で行く公園です。保護者の方にも「見守りでなく、一緒に遊んでください!!」とお願いし、一緒に遊具で遊んでもらいました。
遊具でたっぷり遊んだ後は公園でお弁当を食べました。前日の雨で芝生がぬれていたので階段にシートを敷いて食べることにしました。“お弁当”という特別感は子どもたちにとって楽しみのひとつだったこともあり、風が吹いて寒い中でしたが嬉しそうにお弁当を食べていましたよ。子どもたちの食べられるものを考え用意してくれたお弁当にはお家の方の思いがたくさん込められていました。準備、ありがとうございました🍱
午後のクラスでは公園で「でかぱんリレー」をしました。人がすっぽり入る大きなパンツの片方にお母さん、もう片方に子どもが入ります。二人三脚ほど難しくはありませんが、二人で息を合わせて走らないと転んでしまいます。お母さんが子どもに合わせるだけではなく、子どもにもお母さんに合わせるように伝えていきました。普段は「勝ちたい!」という思いから気持ちも体も前に前に行く子どもたちですが、今回はちょっぴりお母さんに合わせて走る姿もありましたよ。ゴールした後にはおやつをもらい、ご満悦の表情でした😊
普段公園に行くことに躊躇している方も“みんなとなら・・”と気持ちを楽にもてたり、“こうやって遊んだらいいんだ”と他のお母さんの遊び方を見て新たな発見があったり、「普段は怖くて長い滑り台は滑らないんです・・」という子も“やってみよう”とチャレンジする姿があったり、集団で行くからこその思いや発見が見られました。
一週間を通して、雨が降ったり、風が強かったり、さむかった・・と天候に踊らされることも多かった遠足でしたが、親子で一緒に素敵な時間を共有できたのではないかと思います。
🌸お別れ会🌸
各クラスの最終日にはお別れ会をしました。お別れ会では先生たちの出し物を見たり、写真を見て1年を振り返ったり、くす玉割りをしました。いつもとは違う雰囲気に朝からソワソワしている子もいましたよ。
まずは先生によるエプロンシアター。午後のクラスでは「おおかみと7匹の子やぎ」のお話を見ました。エプロンの中で繰り広げられるお話に子どもたちの気持ちもぐっと引き付けられていました。
その次は先生たちによる劇「もりのおふろ🌳」
絵本とは違い、あしび園で親しんできたキャラクターが登場します。知っているキャラクターが登場すると“わぁ~”と歓声が上がっていました。先生たちの迫真の演技も見物でした💕
あるクラスでは最後に子どもたちも一緒にお風呂に入ることに・・・劇を見ている間、前に出てきたくてウズウズしていた子どもたちもとここぞとばかりに“よしきた!”と前に出てきました。たわしに見立てたポンポンを手に持ち、みんなで「ゴシゴシシュッシュ」の掛け声に合わせて前の人の背中を洗っていきます。絵本の世界やイメージをみんなで共有し、気持ちも体もポッカポカになりました😊
土曜日のクラスでは園長先生と一緒にお家の人に「ありがとう!」を伝えました。前に立つ子どもたちの表情はなんだか頼もしく、この1年を通してお兄ちゃん、お姉ちゃんになったな~と感じられる程でした。
“一緒に来てくれてありがとう!”
“一緒に遊んでくれてありがとう!!”
“一緒に悩んでくれてありがとう!!!”
あしび園は親子通園なので保護者の方が一緒でなければ通うことができません。いろいろなことに調整を付けながら子どもたちと一緒に通ってきてくれた保護者の方には感謝の気持ちでいっぱいです!!
そして、お別れ会の締めくくりはくす玉です。「3,2,1」の合図でくす玉を引っ張ります。ひらひらと落ちてくる紙吹雪に子どもたちの視線も釘付けでした。活動の中でも紙吹雪を使って遊んできたので自然と子どもたちの手も伸び、両手いっぱいにすくってはひらひらと舞わせたり、友だちやお家の方、職員にかけたりしていました。「ありがとう」「お疲れ様」「おめでとう」そんな思いで紙吹雪をかけ合いました。
あしび園の1年間は皆さんにとっていかがでしたか??
楽しかったこと、うれしかったこと、大変だったこと、「もう行きたくない」と思ったことなど、いろいろな思いがあったことと思います。卒園されるお家の方が最後に「こどもが素敵な縁をつないでくれました」と話してくれました。会うのは週1回だけど、その中で子どもの成長を喜び合ったり、悩みを共有したりできる温かい場だったとのことでした。子どもにとってはもちろんですが、お家の方にとってもあしび園が安心できる場、ほっこりできる場になっていたことをとてもうれしく思いました。
私たち職員も子どもたちやお家の方からたくさんのことを学ばせていただきました。1年間、本当にありがとうございました!!
⭐あしび日和⭐
2024年度の療育も27日に無事終わりました。あしび園の運営に対し、ご理解ご協力をいただき、ありがとうございました。
もう何年も通っている子も、春からの子も、秋からの子も、あしび園で過ごす時間は違っても、通い始めた頃に比べると、それぞれに様子が違います。初めは不安だった子も、おうちの人と一緒に通える安心感の中で少しずつ楽しみを見つけ、おうちの人や先生、お友だちと関わることも楽しみの一つになり、よき見通しを持ちながら楽しみに通うようになります。すぐに気持ちが途切れたり、思うようにならないと泣いたり怒ったり、なかなか気持ちが切り換えられなかったりしても、楽しみなことがあれば、それを支えに「仕方がない」と折り合いをつけられるようになります。積み重ねればこそです。
他方、おうちの方は、子どもの後ろから、ひたすら追いかけたり、待ったり、一方で、なかなか離れてくれなくて、ず~っと付き合わなければならなかったり…。「どうして?」「うちの子だけ?」そんな不安や焦りを感じたこともあったかと思います。それでも、ある時から、子どもの方が振り返っておうちの人を探すようになったり、あそぼう(遊んで)と誘いに来たり注意を引こうとしたり、お膝に座りに来たり。なかなか離れられなくても、先生とならば遊べるようになったり。なんだかほっこり、うれしい成長、発達の姿です。やはり、積み重ねればこそです。加えて、おうちの方が子どもの思いを理解し、辛抱強く受け止め、付き合ったからこそです。「お母さん、楽しそうだねえ」「じょうずに遊ぶねえ」なんて言われたら、ちょっと顔が緩みませんか?最高のほめ言葉なのですよ(^_-)-☆
さあ、4月からは、みんなまたひとつ大きくなりますね。あしび園を巣立った子も、引き続き通って来てくれる子も、そのご家族も、「あしび園に行こうか?」「行こう!行こう!」なんて言いながら、元気な姿を見せてくれることを楽しみにしています。(園長)