運動会が終わって、はや一週間。
運動会の取組みから解放された?!子どもたちですが、いえいえ、まだまだ、その熱は冷めていないようです。
というのも・・・
休み明けの火曜日。
きりんぐみの教室で事件は起きました。
な、な、なんと!?
マイアサウラ(恐竜です^^;)の卵が割れているではありませんか?!
登園してきた子どもたちは、この通り唖然・・・
「キョウリュウガ イナクナッタ!!」
と、大慌てで教えに来てくれた子もいました。
よ~く、見てみると、教室に足跡らしきものが・・・!!!?
「アッ、ココニモアルヨ!」
その足跡は、廊下から園庭へと続いています。
もはや、子どもたちは探検隊気分?
そして、いろいろ考えて、恐竜が逃げたのなら、エサがいるとか、戻ってくるかも、とか、あれこれと頭を悩ませた末に・・・
餌として、草を置いて帰りました。
翌朝、登園してきた子どもたちが、餌を置いた場所を見に来ると・・・
!!!!!
卵の殻の破片が…!!?
恐竜が来た形跡だと信じる子どもたち。
でも、なんで?なんで?
殻がここにあるん?
殻は、どうやってここまで来たん?純粋に???がいっぱいの私。
「どういうことなん?教えて」子どもたちに尋ねると?
「キョウリュウガ 持ッテキタンヨ!」
はあぁ!?
ちょっと、わけがわからないんですけれど・・・(^^;)
卵からかえった恐竜が(たぶんコドモ)、殻を持って歩いた、ですと??
じゃあ、恐竜は今どこにおるん?
「ウ~ン…」それには、明確な答えは返ってきませんでした。
餌まで置いて、恐竜の行方を追っていたはずなのですが・・・???
実は、この時点で子どもたちが気になっていたのは、恐竜の行方よりも、卵の殻がどこに消えたかということだったのだと思うのです。
なぜならそれは、自分たちが、「大事に運んだ卵」だったからではないでしょうか。
子どもたちのワクワクドキドキは、自力ではなかなか膨らみません。
大人の仕掛けによって膨らみます。
見て、聞いて、触れたことの中で感じたことこそが、イメージする力へとつながっていくのです。
恐竜の卵は中身が見えません。でも、ずっしりと重い。
だからこそ、見えないけれども、その中には、恐竜の赤ちゃんが入っていると想像できるのです。
その卵は、大事な大事な、落として割ってしまってはいけない、かけがえのないものなのです。
そこには、見えないことの中で考える力が発揮されています。
この取り組みを通して、いつしか、絵に描いた恐竜よりも、「大事に大事に」「友だちと力を合わせて」お母さんのもとへと運んだ恐竜の卵こそが、子どもたちにとって神秘的な存在となり、子どもたちの手にずっしりと残る体験になったということなのだと思います。
一生懸命に卵の足取り?を追う子どもたちの姿から、まだ冷めない卵への思いをじんわりと感じることができました(*^^*)