発表会の練習では、舞台だけが練習ではありません。
裏で待っている子どもたちにとっては、ここで、どう過ごすのかが大事になってきます。
先生たちも、子どもたちが次にすることをどう伝えていくか、どう、その気にさせていくかを考えていきます。
「次、出番よ」と声が飛び交いますが、ピンときていません。
そこへ、別の先生が、すっと、カゴを差し出します。
すると、後ろの方にいたのが、前に出てきて、カゴをつかんで、舞台に向かう準備ができました。
何をするのかは、ことばで伝わりにくいんですが、カゴがあると、りんごをとりに行くというのが分かるんですね。
こどもの分かり方をとらえた対応ですね。
帰って来たこどもを迎え入れるのも、ベンチに座らせればいいわけではありません。
抜いて戻ってきたことを意識できるように、先生は「よく戻ってきたね」と、『高い高い』で迎え入れます。
うれしいんですよね。
ただただ、劇の練習をしているわけではありません。
舞台の裏側でも、療育がなされているんですよ。