たんぽぽさんの『もりのおふろ』
こどもたちが動物になって、お風呂に入っていきます。
どの子も、このお話が大好きです。自分のなる動物が大好きです。
教室に行くと、Rくんが、黒板に貼られている絵を指さし、自分を指さし、何の役なのかを嬉しそうに教えてくれます。ワニさん!両手で口を開ける動きです。
自分の役目(動き)がよくわかっているんですね。
なので、「ワニは大きなお口なんよ!」と、さらにワニという役(動き)を意識、イメージを広げる声かけをしていきます。その期待通り、手の動きは大きく広げてくれました。
ワニらしい迫力のある動きです。
そのやりとりを見ていたKちゃん。Kちゃんはぞうさんです。「パオーン」と手を挙げて見せてくれました。Kちゃんにも声をかけます。「ぞうさんは、長ーいお鼻よね!」と。
すると、手を伸ばし前から上へと大きく振り上げてくれました。
大きく、長ーい、ぞうさんが想像できます。
さらに、らいおんさんのTくん。横から「がぉー」と手を挙げて見せてくれました。
これまた、「ライオンさんは、力強いんよね」と声をかけます。
Tくん、「???」という表情を見せながらも考えて、大きな声でうなります。
さらには、腕と指先に力を入れたような動きを。
「力強いなぁ」と声を返します。自分で考えてやって見せたことが、力強さだということを確認することになります。
子どもたちの発達段階を最大限、活かし伸ばしていく働きかけが舞台の上でも繰り広げられます。