6月ももうすぐ終わりになります。今月は、家族参観日がある月でした。新入園児さんにとっては、草笛に入園し生活に慣れてきたころであり、在園児さんにとっては、新しいクラス・先生・友だちと楽しみを広げているころの姿を見てもらうのが、家族参観日です。
保護者にとっても、子どもたちがこんな生活をしていて、こんな姿で、こどもの楽しみを知り、ホッとできるのも家族参観日の大事な役目になっています。それができないのは、本当に残念ですし、みんな、不安やもどかしさを感じているのだろうと思います。
先日、卒園した保護者が電話をくれました。園長先生になったことへの激励でした。6人が集まっていてにぎやかな声でみんなが話しかけてくれました。私が初めて受け持った子どもたちのお母さんたちです。忘れようにも忘れられない子どもたち、保護者たちです。
子どもたちは、もう30歳を前にしています。子どもではなく、一人の大人なんですが、私にとっては、いつまでもかわいい子どものままでいます。ありがたいことに、ことあるごとに連絡や交流をしていることもあり、それぞれの成長を知ることができました。
在園中も大変でした。園からはいなくなる。近所のお墓を倒す。一晩中寝ない。毎日、必ず犬を見に行かないといけない。お母さんにかみつく。犬にかみつく。よその家に勝手に入りこむ・・・。学齢期も青年期も大変でした。(今も大変です。)
家で過ごす事でのしんどさを抱える子もいました。家から離れた生活をさせることの罪悪感にかられたり、子離れすることへのさみしさに負けたりといろんな思いもありました。そのたびに、お互いに大変さを口にし、なんでなのか?どうしてあげたらいいのか?を悩み、考えて、取り組んだり辛抱したりしてきました。
子育てに正解はありませんし、心配をせずに親ができるわけではありません。どんな状況になっても、いつまでたっても、親は親です。親だから一人で育てているわけではなく、いろんな人がいて、子どもは育っていきます。いろんな人が大切なんです。しんどい時には、口を開ける相手がいるんだと思います。家族参観日はできませんでしたが、みなさんのまわりには、一緒に子育てをしてくれる人々がいますから、頼ってください。つながってください。これから、続く子育てのためにも、草笛での生活はその出発点にしてください。
私には、たくさんの先生がいてくれます。その先生たちが教えてくれることを皆さんに伝えていけたらと思います。