おんぶ大好きSくん。うれしい時でも困ったときも、すぐに先生におぶさりに行っていました。落ち着くといえば落ち着くのでしょう。だからと言っておんぶでいいというわけではありません。この次が大切なんです。落ち着くことで、周りをみる。落ち着きたいとその人(おんぶをしてくれる人)に向かう。おんぶでないことで落ち着く。という広がりを持っていく取り組みが大切です。おんぶだけの関係では、支えている人との位置関係の中で、次の働きかけが進みにくくなります。
なので、できるだけ正面から働きかける。正面から受け止めるように関わっていきます。お膝での遊びは、子どもがどんな表情をしているのか、どんなところを見ているのか?どんな反応をしてくれるのかが、よく分かります。「ぎっちらこ…」と船こぎのうごきをすると、反り返り、起き上がれません。それでも先生の指をしっかりと握り、引っ張り起き上がるやり取りを楽しんでいます。最後は、「好き好き好き」と抱きしめてくすぐります。お昼あそびでは、近くで「ぎっちらこ」と声をかけると、離れていく事もあれば、近寄ってくることもあるSくんです。
こうして、前から前から向かってくる姿に変わっていきます。