今日はとてもいい天気でした。本当は、今日が運動会の日だなぁと思いながら、空をみあげました。その運動会も前半のグループが終わり、こどもたちはそれぞれの力を見せてくれています。後半も楽しみです。
年長さんたちは、午後の活動で、毎日、暑い中、お遊戯の練習をしています。その姿を全体のお帰りの会で披露してくれました。年少さん、年中さんは、年長さんのやっていること、やっている姿を初めて目にすることになります。太鼓が並べてあるところへ、音楽に合わせて連なった年長さんたちが行進してやってきました。準備ができると、音楽に合わせて、バチで太鼓を打ち鳴らします。見ている方は、何が始まったのか?というような表情で、目を向ける子もいれば、ひるんで後ろに逃げている子、泣きそうな子、大喜びをしている子がいます。何が起きているのか知るための第一歩です。
年中のRくんは、動きがおぼつかないので、座り込んでいることが多いのですが、この年長さんの太鼓では、いろんな思いが廻っている姿をみることができました。音が鳴り始めると、驚いたのか、立ち上がって、先生の後ろにいって立ち尽くしました。それでも、そこから、叩いたりしている様子をじっと見ています。しばらく見ていると、今度は、少し、先生から離れて、前の方で見て、また、先生のところに戻ってきました。目を向けてくるので、「(年長さんたち)すごいねぇ!かっこいいねぇ!」と声をかけました。また、離れてみて、戻ってきて、お遊戯がおわりになると、手を動かし、手を打ち合わせていました。物事が分かっていくときには、必ず始まりがあります。知らないことを知るには、知らないことに出会わないと始まりません。その時に、子どもたちは、どんな思いをしているのか?丁寧に見てあげることが大切です。Rくんにとっては、初めてのことに不安も抱きます。その不安と向き合う時に、先生の存在を頼ってくれました。人の存在に価値があることをよく知っています。今度は、知らないことの中に、楽しみがあることも知っています。年長さんたちが何かやっている。音楽で楽しそうということを感じていくために、知りたいというまなざしをむけているんですね。やっぱり楽しい、という思いを人に伝えてくれます。そして、たのしかったことが終わった、区切りがついたことも知っています。終わったときに拍手をしてくれていました。楽しいことをしっかりと表現してくれます。Rくんの育ちは、ゆっくりではありますが、とても、すてきな育ちだと感じています。
それは、個別のグループでの運動会の練習だけでは成しえません。時には、他のグループの活動や子どもたちの様子を知ることも、その中で、盛り上がりの雰囲気や興味の広がりを知ることも大切な取り組みになっています。大人も同様です。我が子の姿、競技だけで、今の我が子が育っているわけではなく、あの子もこの子もいて、あの競技もあの時間もあるから、我が子の姿があるということを感じてもらうのが、運動会や発表会の取り組みなんです。だから、青空の下、みんなでできる運動会には、大きな意味があるんです。