先月はどのグループも、お芋を掘ったのでクッキング尽くしでした。きりんグループ・ぺんぎんグループ・年長さんたちは、クッキングはもちろん、お店屋さんを開いてもてなしもしてくれています。子どもたちにとって、クッキングはとても楽しみな活動です。作ったものが食べられるとなれば、意欲も食欲もわきます。お芋が切られて形が変わったり、卵と粉と牛乳が、とろとろ状になったり、白色生地やお芋が、茶色や黄色に変わったり、そうした変化が加わるのも子どもたちにとっては、新しい発見だったり、変化することの楽しさであったりもします。道具もまた、魅力的なものとなります。お芋のうすっぺらいのが反対から出てきたり、泡だて器をぐるぐる回すと滑らかになったり、お玉ですくって移したりフライ返しで生地を返すと色がついていたりと、いろんなことに使う道具を目にし手にするのは、ワクワクでもあるし、ドキドキでもあります。できたものをすぐに食べたいという思い、できていく過程を知って食べたいという思いなど、食べるときの気持ちもそれぞれです。子どもたちの発達段階の中で、今、必要な活動をクラスでもグループでも取り組んでいます。
いろいろな子どもたちの姿がある中で、お店屋さんを開くというのは、食べる立場ではなく、食べさせてあげるという立場にならなくてはいけません。『食べるために作る』というクッキングの過程を超えて、『(自分たちは食べずに)食べてもらうために、作る』という思考をしなくてはいけないということになります。作ったお芋チップスを用意して、いよいよ、これからです。作ることが目的というよりかは、作ったものを食べてもらう。受け取ってもらうということが大切になってきます。「いらっしゃいませ、いらっしゃいませ」と大きな声で練習した言葉を口々にしますが、子どもたちの気持ちの中の、受け取ってもらえるかどうか?を大切にみてあげることが大切です。「あと、ひとつになったねぇ」「全部、うれたねぇ」「(買ってくれた)○○くん、おいしそうにたべてるね」と、受け取ってもらえるか、受け取ってもらえたこと、受け取ってもらった子の様子に、目を向けたことばかけは、気持ちにそったことばかけとなっていきます。