年に2度、子どもたちの健康状態を見てもらうために、内科健診をおこなっています。子どもたちにとって、病院っていうのは恐怖を感じる場所の一つです。(大人も好む人は少ないですよね)知らない人に何をされるかわからない不安は大きなものです。
Sちゃん、お医者さんが教室に入ってくると、大泣きです。ただ、泣きながらも、お医者さんをじっと見ていま
す。見ながら、なぜか、近づいていくのです。服をもち、少しだけ持ち上げていました。おなかを出し診てもらおうとしているようでした。その気持ちをもったこの瞬間で診てもらうことができました。終わった後、泣いているものの泣き声は消え、他の子を診ているお医者さんをじっと見返していました。怖いけれど、何をするのか分かっていて、診てもらおうとしている姿でした。泣いているから、嫌なんじゃない。怖いけど、やりたいというねがいも感じられました。
Tくん、今までだとこれまた、大泣きでした。顔を背け、身体をのけぞり、大あばれです。恐怖でしかない思い、いや、思いというより混乱だったと思います。そのTくんが、おだやかな表情で、お医者さんを見ていました。これまた、ニコニコしながら近づいていくではないですか。すごい!そのあとも、楽しげに検診の様子をみていました。安心の気持ち、土台がついた証拠です。そのうえ、楽しめる力になっているようです。
その時は、大変なことがたくさんあります。ですが、それは安心になり楽しみになります。嫌そうだから嫌ではないこともたくさんあります。子どもたちの本当のねがいを大切にしていきたいと思います。