お母さんの感想を聞きながら、新しいクラスになって子どもがどんな姿をしているのか?心配に思うのは当然ですよね。参観日では、お便りでは伝わらない姿を実際に目にすることで、分かるになっていくのだと感じます。とはいえ、目にしたことだけが子どもの姿ではありませんし、その姿にどんな意味があるのかを知ることが大切なんだとも思います。
教室が変わり、自分の居場所が分かるまで不安だったYくん。いくら「こっちよ」と教室を案内しても、心は落ち着きません。前の教室に行き、前のロッカーにカバンを納め、前の靴箱に靴を入れていました。新しいことを受けとめるのは簡単なことではありません。自分の知っていることが、なぜ、変わるのかが分からないわけですから、そりゃ、不安です。変わっていく事をわかること、変わることを受け止めていく事が必要なので、新しい部屋に入るようになったり、自分の靴箱に入れるようになったりしたとしても、また、前の部屋へ入っていったり、前の靴箱に靴を入れたりもします。Yくんは、何度も部屋をのぞきに行き、何度も靴を入れたり出したりをしながら、新しいことを受け止めていこうとします。
新しいことが分かるようになることやできるようになることは大切なことではありますが、行きつ戻りつしながら、新しいことを分かっていこうとする、その糧がとても大切なんだと思います。他人がどうこう思うよりも、本人自身が新しいことをわかったと実感することが大切なんだと思います。