たんぽぽ組のプール参観日の日、久しぶりにお母さんとやってきたHちゃん。いっしょに園にきたことで、いつもと違うことに困惑。玄関前で泣きだし引き返そうとし始めました。玄関に入っていくお母さんは、Hちゃんに「今日は、いっしょよ」と何度も声をかけていました。その声を聞きながら、泣いて怒って、立ち止まって!また、声を聞きながら、泣いて怒って近づいて!不安の中でも、お母さんのことばを聞いていました。お母さんのことばが分かっていたかは定かでありませんが、大丈夫なんじゃないかな~と思える声が聞こえていたのではないでしょうか。時間をかけながら、安心を見つけ出そうとするHちゃんはすごいですよね!そんな気持ちを察して、声をかけているお母さんもすごいなぁとダブルで感じました。
そのHちゃん、給食の場面でも、同じようなことが。ご飯を食べ終わると、お替りを求めて先生のところへやってきました。でも、まだ食べられそうなものが残っています。向こうから先生が「ごはん、ごはん、まだあるよ」と声をかけています。「まだ、あるんだって。からっぽにしてから、おかわりおいで」とお替り係の先生が返します。そこでは、当然、「あ~む」と怒ります。何度か、そんなやり取りを繰り返した末、残っているご飯を目にして、食べに戻っていきました。そのあと、お替りをもらい、満足げだったのはいうまでもありません。
Hちゃん、いつもマイペースです。でも、人とかかわることのうれしさや共有する場面を積み重ねてきているのがよくわかります。どちらのやりとりも、「一緒に登園できた」「ごはんをたべきることができた」という結果ではなく、そこに向かうまでの相手の言っていること(かかわってきていること)を受止めようか、いなか?自分はどうしようか?自分の思いはあるけれど相手の言わんとすることもあるといった思いを巡らせることであったり、葛藤を行き来することであったりすることに大きな意味があります。これから、葛藤しながら笑顔がさらにいっぱい、お腹もいっぱいにしていくと思いますよ。(ちょっと、食べすぎ注意ですけどね)