家族参観日は、残念ながら行えませんでしたが、研修会はおこなうことができました。
オンラインでの開催で、どうなることかと思いましたが、40組弱の保護者の方がお話を聞いていただくことができました。
お二方のお話を聞かれて、どんなことを感じられましたか?
最初に話をしてくれたTくん。
私事ですが、息子と同い年なので、なんとなくですが、あの年の子どもたちへの記憶は強いように感じています。Tくん、本当に小さくて目がくりっとして、かわいい子でした。ボランティアや相談で毎年、あってはいるものの今回の対面では、茶髪にし、背も伸び、ちびっこい私よりかしっかりとした体つきに驚かされました。以前も別の研修会で、話をしてもらっていましたが、以前よりもしっかりと自分のことを整理し、自分の口で語り、自分の得意なことを活かしたお話でした。
高校を卒業し、「以前より、自由を得た」ということですが、一方で、自由を得た分、責任が自分にあることも感じています。どこまでが責任なのか、何が責任なのか、責任をもつ行動とは何なのかといったことを、考えながら行動することの大変さを身をもって感じているそうです。
立派に見える姿には、しんどかったことやもどかしさに苛立つこともたくさんありました。
きっと、まだまだ、続くこともあると思います。ですが、困ったときに支えてくれる人が彼にはいます。支えてもらうすべを知っています。どうやっていったらいいのかという自分なりのマニュアルを一つずつバージョンアップしていくのだろうと、楽しみにしています。
次、会うときには、どんな姿を見せてくれるのか、これまた、楽しみです。
2人目のIさん。
園に来ている時には、娘さんに優しいパパという印象でした。
娘さんは、不安が強く、バスも園も家も、泣いていたと話されましたが、本当にそうでした。どうしたら、不安がとれるのかと、いろんなことを試みました。ですが、不安に感じるのは本人なんですから、不安なもの取り除くということを周りができるわけがないんです。周りの者は、不安を取り除くのではなく、安心を作り出すことが大切なんだと思って働きかけました。その安心を作り出すには、かなりの繰り返しや材料がいるので、時間をたっぷりとかけました。
だから、できることがたくさんではなかったと思います。他の子と比べると、はるかに時間がかかったと思います。そこには、親としてのもどかしさもあったかもしれません。
障害を受け入れることはできても、障害をもった我が子を受け入れるということは、子育ての中で、受け入れたり受け止めれなかったりを繰り返しながら、していくのだろうと思います。
Iさんも、きっと、行ったり来たりをしながら、今があると思います。
長い入院に付き添ったり、この時世に起業をしたり、誰もができるわけではありません。会社や家族の理解、支える人がいたから、できたことなのだと思います。
二十歳になった娘さんが、住みよい社会になっていけるように、私たちも頑張らなくてはと思っています。
そして、Iさんの障がいのある方々の力になれるように、起業したお仕事『井上朝弘社会保険労務士事務所』も応援してあげてください。
お二人には、感謝です。
本当に、ありがとうございました。