クリスマスって、楽しいなぁって、子どもたちも私たちも感じた一日でした。
朝から、子どもたちは、うきうき。年長さんは、ずっと、やってきた合奏を披露。みんなに、見てもらって、よかったなぁ。先生の人形劇もおもしろかったなぁ。サンタクロースになれて、うれしかったなぁ。
サンタクロースは、子どもたちにプレゼントを運びます。一人ひとりにプレゼントを手渡せることは、最高のしあわせです。名前を呼ばれて、子どもたちが前にやってきます。プレゼントを受け取りますが、視線はプレゼントに。または、まったく別のところへ。ことばでは、「ありがとう」と言っている子もいますが、視線はまったく向きません。なので、簡単には渡しません。プレゼントを渡しているサンタクロースに気持ちを向けるまでは、手を放しません。子どもたちは、人に向かうのではなく、物に向かっていきやすいのです。ものではなく、物を渡してくれる人がいること、相手があってのプレゼントに気づいてもらうためのやりとりです。なかなか、手にできない。あれっと思ったときに、初めて、渡してくれる人に気づいていきます。だから、やりとりが大切です。
怖いなぁと不安に思う子には、歩みよりが必要です。怖いものに近づいていこうという気にはならないので、こちらが歩み寄っていきます。登場のところから、配慮があります。いきなり得体のしれないものが現れるのは恐怖です。なので、離れたところで、行ったり来たりと姿を見せ、目を向けることができる状態にして、目の前に現れます。それでも、どきどきですけどね。
プレゼントを渡す順番も、大切です。呼ばれる準備ができている子から呼んでいきます。よそを向いていたり、違うことをしていたりしたのでは、こどもがその気になっているわけではありません。プレゼントを受け取るぞ!自分の名前が呼ばれたぞ!よし、出番だ!と手にした時のプレゼントには、その子にとっての価値があります。
きりんグループを残して、袋の中がからっぽになってしまいました。帰ろうとしたサンタクロースにきりんグループの子どもたちが、まだもらっていないと訴えます。本気で心配しているのが、また、かわいい。忘れていたので、取りに行くと伝えて、その場を去ります。その時のきりんグループさんはどんな心境でしょう?本当にプレゼントをもらえるか?サンタさんにプレゼントもって帰ってきてほしいと不安と楽しみを巡らせていたことでしょう。気持ちが揺らぐ中でも、気持ちを保ちながら待つということをしてくれました。
サンタクロースからのプレゼントには、いろんな意味や配慮や役割があるんです。
ちなみに、給食の時に子どもたちに会ったときには、「えんちょうサンタだ」と、ばれば
れでした。「なんで、園長先生だとおもう?」と尋ねると、「こえが、おんなじだもん」ということだそうです。子どもたちには、かないませんね。