2年ぶりのお泊り会でした。新しい園舎になって初めてのお泊り会でもありましたし、私自身、園長という立場になって初のお泊り会でした。どうなるかな?と楽しみとドキドキしていて、恥ずかしながら前日は良く寝れませんでした。
そういえば、年長さんだけのお泊り会というのも初めてのことでした。例年より年中さんがいないことで、ゆったりと過ごすことができたように思います。このゆったりとというのは、子どもたちに対して、先生たちが向き合う時間がとれるということなんです。また、周りでウロウロしたり泣き声が聞こえたりという刺激が少なく、心も穏やかになりやすいといった感覚もゆったりとということでしょうか。
年長さんたちは、やはり、年長さんです。今までやってきた積み重ねがあります。やりたいことをしっかりと持っていますし、やりたいことが一つではなく、あれもいい、これもいいと思えるほどのやりたい活動が豊富?(言い過ぎた表現でした)です。目の前にあることだけでなく、次は何をするのか?と先のことも頭の中で描いています。そんな力をつけてきているから、いつもと違う活動や流れや人の中でも、戸惑いはあれども楽しみに感じることができています。そういう意味では、とても、意味のあるお泊り会になったように感じました。
お泊り会では、日ごろとは違い、園の生活では見ることのない子どもの姿を目にすることができます。お風呂に入る。体を洗う。就寝。目覚める。顔を洗うなど。いつも、どうしているのだろう?自分ではやっていないのかもしれない。言えば、少し格好がついている。案外、うまいぞ。声のかけ方で、手を添えるだけで、子どもたちがその気になっていきます。ずっとはできなくても、1回2回はしてくれます。お友だちの姿も大切な見方になります。同じような動きをしてみたり、泡が出てきて喜び合ったり、生活のことができることがうれしいという前に、同じ時間や生活を共有することに喜びがあるように思います。どの子も、誰かを意識し、何かに喜び、笑顔の共有をかわしている場面がたくさん見れました。本当に、人っていいなぁ、つながるっていいなぁということを子どもたちがいつも教えてくれています。
この一晩を共にした子どもたちは、喜びも手ごたえも、同じように感じたように思います。
親は、この一晩をどんな思いで過ごされたでしょうか?子どもたちの見えない姿をどう想像されたでしょうか?年長さんの保護者には様子を動画でお知らせしましたが、本当は不要なことだと思っています。親は、子どもが不安に思っていることや喜んでいることや笑顔の場面や泣いたり怒ったりしている場面を想像することが必要なんです。我が子の弱点を知る、逆に我が子の自信を知ることになっていきます。我が子の不安を愛おしく支え、我が子の自信に確信や誇りをもつことができるといいと思っています。
子どもたちがバスから降りた時の表情はどうでしたか?そこから、このお泊り会で得た何かがあると感じられたら幸いです。
子どもも一回り大きく、親も一回り大きく、職員も一回り大きくなったお泊り会です。