今年は、例年のような運動会ができない状況になりました。それに代わる「ちゃれんじさーきっと」と銘打った
参観が来週から始まります。限られた空間や時間の中で、子どもたちが混乱しないようにしながら、取り組んできました。運動会の取り組みは、子どもたち、職員全員で取り組めるのが良さであり、草笛の療育の醍醐味といってもいい行事なんです。それが十分に発揮はできませんが、子どもたちは、取り組みを通して、育っているのを感じます。
グループでの競技の取り組みが始まったころ、ところどころで、その競技の練習がみられるようになります。違うグループのやっていることが気になりだします。
たけぽっくりを練習していたキリングループの子どもたち。その横で、じーと見つめている子どもたちが現れます。おいてある竹ぽっくりに手を伸ばして、一生懸命足を置いているHくんがいます。バランスが取れないので、後ろからひもを持たせるように支えると、先へ進んでいきます。バランスはまだまだですが、なんとか、乗っています。ある程度進んだので、終わりにしようと支えるのをやめると、遊戯室を指さします。じゃあ、もうすこしねと遊戯室の中まで。さらに指を先までさして、訴えるので、さらに先まですすみます。もういいかなあと思うところで、やめるとさらに指をさして、端の壁まで行きつきました。その次の日も乗っていました。あまり、したいという遊びに対しての要求がみられなかったHくんだっただけに、こんなに、はっきりと自分の中でのやり
たいという思いが大きくなっていることに驚きました。やりたいという思いだけでなく、「あそこまでいきたい」というやりたいことの具体的な目的が持てているのがさらにすごいことです。ただただ、やるということではなく、自分のやりたいことにビジョンがあるんですね。
となると、このビジョンが叶うチャンスをつくらないといけません。いつでも、たけぽっくりがやりたいといえるように、常に見える位置に置いておくことが必要になります。大人の都合で出し入れするのではなく、子どもの視点で、どうあるとこの力をうまく引き出し、伸ばしていけるのかを考える必要があります。
たけぽっくりに乗っているのは、Hくんだけでなく、SくんもRくんもやりたいことをアピールしています。自分の競技だけでないところでも、子どもたちの意欲や手応えは育っていますね。
(清流館近くの彼岸花)