去年のお餅つきは、当日、コロナ感染が発生し、急遽、中止となりました。いろんな意味で、忘れられないおもちつきでした。
今年は、親子行事ではなく、子どもたちとボランティアさんで、お餅つきをしました。
杵でお餅つくのは、今となっては、貴重な機会です。もう数十年すると、知らないことになっていくのかもしれません。『おむすびころりん』のねずみの餅つきはなんのこと?ってなっていくかもしれませんね。
先日来、白石先生のお話にあった「子どもたちの期待」の姿が、あちらこちらで感じているのですが、今回のおもちつきでも、こどもたちの期待に満ちたまなざし、姿勢がありました。
臼がおかれていること、先生やボランティアさんが何かしていることに、興味津々の様子で目を向けていました。もちろん、先生がお餅をついている姿にも目を向けていました。ぺったんこのお歌がさらに、子どもたちの気持ちを楽しく、わくわくとするものとして後押しをしてくれていました。その期待があるからこそ、そのあと、実際にお餅をつくことへ意欲を向けていました。杵を持つ、重さを感じる、力を入れる、どこを持つか考える、どうしたらいいかいろいろと持ち方やあげ方を変える、打つ手ごたえを感じる、うれしい気持ちになる、みんなも喜ぶ、打ったものがお餅になる、手に取る、丸める、口にする、お家でみんなで共有する。子どもたちは期待を持ち、いろんなことを手に入れていました。
こんな行事しなくても、子どもたちや保護者の生活にはなんら、影響はありません。ですが、一年を通して、こんな時期がある。楽しみがある。寒さの中で、あったまる。暑い中で涼を得る、いろんな花や木がその時に見せる美しさや優しさがある…。やはり、文化や自然と共に人は生きているのだと思います。幼児期にこそ、この文化や自然、生活が大いに意味を持つことになっていくのだと思います。
本来は、このことを保護者とともに感じてもらえるのが良いと思っています。子どもの期待を一緒に感じられる場面を大切にしたいと思います。
お正月、お餅を食べながら、我が子のおもちつき、どうだったかを描いてもらえたらと思います。