年に2回の歯科健診がありました。毎回、子どもたちの姿をみていると、楽しいことがいっぱいあります。ちょうど、この日は、6月4日むしばの日でした。
私の働きだしたころは、歯磨きというのは、日常の活動ではなく、歯科健診のある一週間ほどを歯みがき週間として、取り組んでいました。障がいのある子の歯みがきは決して、簡単ではなかったのもあり、当時の子どもたちの歯は、虫歯だった記憶があります。私たちも、この一週間、子どもたちの歯みがきを懸命にしました。今思えば、生活の中で必要な、食べる、だす(排便)、寝るといったことと同じ、歯を守るという意識はなかったのだと思います。今も、子どもたちが歯みがきをするのが簡単なわけではありませんが、家庭でも園でも、生活の一部として、定着してきているのは、本当に、素晴らしいことだと思います。
さて、いつもとは違う歯医者さんの登場、歯を診てもらう状況は、子どもたちにとってはどんな気持ちでしょう?いくら、前もって、お話をしているからと言って、安心するわけではありませんよね。ドキドキ?恐怖?ワクワク?みなさんなら、どんな気持ち?
年長さんたちは、全員が椅子に座って、健診の様子を診ながら、待ちます。興味深そうに定位置で見ている子もいれば、我先に診てもらおうとやってくる子もいます。年長さんだからと言っても、泣いている子もいます。診てもらって、自慢げな顔をする子。ホッとした顔になる子。泣いて口を閉じてしまう子、泣いていても大きく口を開ける子。本当にいろいろです。ここに子どもたちの成長を感じるわけですが、成長の前に、いつも、子どもたちの心境に目を向ける場だと思っています。「あ~、頑張ったね」「あ~、怖かったね」「おわって、よかったね」子どもとしての、人としての対話をしてあげたいと思っています。
年少さんたちは、初めての健診です。お昼寝前なので、既に寝ている子もいます。走り回っている子もいます。先生に抱かれている子もいます。泣いて近寄ろうとしない子もいます。でも、覗き込んでいるのが、ステキです。泣いていても先生を求めるのもステキです。はてながいっぱいの年少さんたちのはてなが減っていくように、はてなではない、楽しみ・わかることを日々作って生活が大切になります。日々の生活は、大きなことではありません。小さなことの積み重ねが安心の土台を作っていきます。
次の内科検診、2回目の歯科健診の子どもたちも楽しみです。