7月になりました。プール開きで、子どもたちは大喜びの毎日を送るはずでしたが、あいにくの雨続きです。初日に、れんげ組さんとすみれ組さんだけが、プールの中で、水遊びをしました。初めて向かうプールです。新園舎になって初のプールなので、どんな動きをすることが子どもたちにとってはわかりやすいのか模索しながらの初日でした。
プールバックを嬉しそうに見せてくれるのは、れんげ組のお兄ちゃん、お姉ちゃんです。今まで手にしていなかったプールバックを手にしているのはうれしいです。「みてみて」と言わんばかりの喜びようです。このプールバックや水着が楽しい見通しとして、プール活動へとつながっていく子もいます。とはいえ、どこに行くのか、何をするのかはピンときにくいですね。
すみれ組さんにおいては、何のことか、さっぱりわかりません。着替えるのもはてな?移動するのもはてな?何をするのかもはてな?ですよね。だから、着替えるのや移動するのに涙しなくてはいけない子もいましたね。
(すみれ組さんのプール開き)
見通しをもつことも大切なのですが、プールに入りたい!プールで遊びたい!という気持ち、その気になるということが大切になってきます。
以前の園舎のときには、園庭で遊んでいる子は、あそびながら、プールを覗いていました。たのしいそう!と見つめていると、プールから水がとんできます。「つめたい」と思いながらも近づくと、またまた、水がとんできます。こんなやりとりが、プールへの楽しみを大きくしていきます。
(3年前のプールサイド)
れんげ組さんが、登園する着替えを始めました。着替えた後は、体操をして、プールに向かいます。ほかのクラスの子はゆうぎ室で自由遊びをしているのですが、何人かの子どもたちを集めて、このれんげ組の様子を見ることにしました。水着になって、楽しそうにしている様子を目にします。体操も始まりました。体操している子もいれば、フラフラしている子もいるので、外から見るとなんだかわかりません。この光景を外から解説付きで見ていきます。体操と言っているから(踊りとは違う意味を込める必要があります)には、「手がぴーんと伸びてるね」「ジャンプをいっぱいするんだね」などなど身体を動かすことの意識付けもしていきます。自分たちがプールに行くときにも、することだったり、頑張ろうと思ったりするポイントになっていきます。
そうして、れんげ組さんは、プールに向かっていきました。ついでなので、行った先でも何をしているのか見せておいてあげようと、これまた、プールでしていることを見に行くという約束の下、7,8人の子どもたちをひきつれて、プール見学をしに行きました。プールを見に行くというからには、ある程度、意識をして見に行くのですが、初めて通るローカだったり、プールの入り口だったり、置いてあるものだったりと気になることがたくさんあります。気持ちがそれていって当然だし、長くプールに気を向けることができないのも当然です。それはそれでいいんです。ちょっと見て、一部分でも分かった子。行き先がわかった子。プールに入るまでにシャワーすることが見れた子。水かけして「さむい」という声を聞けた子など、分かって次の見通しに少しでもつながることができたと思います。
見通しを持つというのは、繰り返していくとわかるようになるといいますが、やみくもに繰り返すことで解決していたら、どこでも繰り返しがあればいいということになります。その子たちが、向かっていきたいという意味のあることが前提です。意味のあることにしていくためには、その子たち自身がその気になっていくことが大切です。園の生活には、子どもたちをその気にさせる!ための仕組みを大事にしています。